2006年01月05日

束の間の幻想

職業柄、大晦日は除夜の鐘のために
職場に深夜遅くまでとどまり
元旦の日も勤務していたが
2日は休日をとり約1月ぶりに実家に。

学生時代までは家族7人が揃うことなど
なんら珍しいことではなかったが
就職して家を離れてからはそうもいかない。
そして4月からは妹も就職して東京に引っ越す。
家族勢ぞろいは約4ヶ月ぶり。
だが今後はもっと頻度は少なくなる。
家族7人が揃うのは何度あるだろう。

祖父は90を、祖母は80を越える年齢である。
毎年、体が弱っていくのを目にしている。

幼少期から中学、高校を経て大学を卒業するまで
実に見慣れた風景がどんどん遠ざかりつつある。

束の間の正月の休みに珍しく羽根を伸ばして実家で休息し
懐かしさにうれしさと切なさを覚えた。

それは就職すると同時に同じく宗教者(=坊主)である父親と祖父を
肉親としてではなく同業者として見るようになった私が
正月の一家揃った団欒ムードの中にかつての自分を
抑え切れなかった感懐からの心境でもある。

そして正月は終わった。
もうそんな感情は要らない。
家族の中の一員としての位置よりも
私は一介の宗教者としての職務に賭ける。



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